2年が経過した経験者の視点から考える二拠点生活

コロナ禍以前から、都市部と地方の両方で生活する「二拠点生活」というライフスタイルが注目を集めていましたが、私も出雲市と東京での二拠点生活を実践しており、そのメリットとデメリットについて、ファイナンシャルプランナーの視点から考察していきたいと思います。

二拠点生活のメリット

都市と地方、両方の利点を享受できる

二拠点生活の最大の利点は、都市と地方のそれぞれの魅力を同時に体験できることです。東京滞在時は実家を利用しているため、親や兄弟とのコミュニケーションを大切にしながら、ビジネスチャンスや同級生からの刺激に触れることができます。一方、出雲市では豊かな自然に囲まれた環境で、ゆとりある時間を家族と過ごし、心身をリフレッシュすることができます。

経済的なメリット

東京の生活費は非常に高く、家賃や日常的な出費が大きな負担となることが少なくありません。対照的に、出雲市では、住宅費や生活費を比較的低く抑えることが可能です。特に、食費に関しては、新鮮な魚介類が比較的安価で手に入るため、家計にも優しく、満足度の高い食生活を送ることができます。

子育てに適した環境

出雲市では、子供たちが学校に馴染み、安心して教育を受けられる環境が整っています。習い事の選択肢は東京ほど多くないかもしれませんが、公文式教室やオンライン英会話など、都市部と変わらない質で課外活動を利用できるため、それほど不便は感じていません。また、自然豊かな環境で子供たちを育てられることは、心身の健全な発達にも寄与すると考えています。

充実した医療機関とショッピング施設

出雲市街地には、総合病院や専門クリニックなど充実した医療機関があります。また、大型ショッピングモールなど、買い物に不自由しない環境が整っています。都市部と遜色ない利便性を享受しつつ、自然豊かな環境で暮らせるのが出雲市の魅力です。

二拠点生活のデメリット

移動に伴うコストと時間的負担

出雲市と東京を行き来するための移動には、一定のコストと時間が必要となります。特に、家族全員で移動する場合、交通費が高額になることがあります。また、頻繁な移動は肉体的な負担も考慮する必要があります。

車の必要性

出雲市では、公共交通機関が東京ほど発達していないため、日常生活を送る上で車が必要不可欠です。車の維持費用や駐車場の確保など、追加のコストが発生することを念頭に置く必要があります。

社会的つながりの希薄化

二拠点生活では、それぞれの地域で十分な時間を過ごすことが難しくなる可能性があります。その結果、両地域での人間関係が希薄になったり、地域活動への参加が制限されたりするなど、社会的なつながりが弱まる恐れがあるので、より能動的に地域活動に参加する必要があります。

まとめ

出雲市と東京での二拠点生活は、都市と地方の魅力を同時に享受できる魅力的なライフスタイルですが、移動コストや車の必要性など、事前に十分な検討と準備が必要となります。私の場合、東京滞在時は実家を利用することで経済的な負担を軽減し、出雲市では充実した医療機関やショッピング施設を活用しながら、子育てに適した環境で生活しています。